第2回養鶏問題懇談会の概要について
プレスリリース
平成16年9月22日
農林水産省生産局
第2回養鶏問題懇談会の概要について
下記のとおり、第2回養鶏問題懇談会が開催されました。
1. | 日時 |
平成16年9月21日(火)
13:30~15:30 |
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2. | 場 所 |
東京都千代田区霞ヶ関1-3-2 日本郵政公社2階 農林水産省共用会議室G |
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3. | 出席者 |
委員:別紙のとおり |
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4. | 議事概要 |
事務局より配付資料の説明が行われた後、意見交換が行われました。委員からの主な発言は以下のとおりでした。 |
(我が国における養鶏の位置付け) | |
○ | 鶏卵や鶏肉は、幼児から高齢者まで提供できる食品であり、顔の見える関係づくりを進めながら、国内産の供給に努めてもらいたい。 |
○ | 少子高齢化が進展していく中で、生産目標をどの程度におくのかといった関係者共通のイメージが必要であり、家計消費、加工用需要の今後の国内消費動向水準の検討も重要。 |
○ | 適切な鶏ふん処理や土壌還元、地域の環境や美観との共存も図りつつ、地域の理解を得ながら養鶏経営を展開していくことが必要。 |
(国際化に対応しうる構造の構築) (鶏卵関係) |
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○ | 規模拡大一辺倒でなく、消費者ニーズの多様化に対応した養鶏生産、協業や共同による地域ぐるみの生産の取組を推進することも必要。地域に根ざした農業、環境との調和という観点も含め、我が国の養鶏経営の適正規模はどのくらいかを議論することが必要ではないか。 |
○ | 生産コスト面では、10万羽飼育と100万羽飼育の差はそれほど大きくなく、差があるのは販売力。このため、中小規模生産者は協業化や共同施設の利用によって、販売力を確保することが課題。 |
○ | 我が国の鶏卵の小売価格は海外と比べても遜色なく健闘している状況。最近では生産者の顔が見えるニーズもあって銘柄卵の需要も増え、国際競争力もあると言える。 |
(鶏肉関係) | |
○ | 我が国のブロイラーの生産規模は、国際的に見ても遜色ないレベルに達している一方で、生産設備の老朽化が進行しており、鶏肉生産の維持発展には生産設備の更新が必要。 |
○ | 生産コストの削減のためには、捕鶏、出荷、鶏ふん処理の省力化(機械化)を通じた労働コストの引き下げが必要。 |
○ | 不需要期の鶏肉や低需要部位であるむね肉については、外食や中食分野で需要の多い調製品に加工することが有効だが、そのためには、調製品の製造施設の整備に対する支援が必要。 |
(安全・安心の確保等) | |
○ | 生産段階の衛生管理を特に厳しく行っている養鶏においては、生産現場での消費者とのふれあいが実践しにくい面があるが、フォーラムの実施等の工夫によって消費者の理解を得ていくことが必要。 |
○ | 家畜を飼養している環境で、完全に無菌の状態を作ることは無理。衛生管理についてどのレベルまで追求することがベストなのか議論が必要。 |
○ | 万一の食品事故や家畜伝染病の発生に備え、食品の回収が必要なものと必要でないものの範囲について十分に理解してもらうために、生産者、消費者、流通業者が参加した意見交換や検討を早急に進めることが必要。 |
(衛生・環境) | |
○ | 高病原性鳥インフルエンザについては、消費者やマスコミに正しい知識を迅速に伝えるとともに、ヒトの病気と鶏卵・鶏肉の関係を正しく理解してもらい無用な風評被害の発生を防ぐよう、官民協力して対応することが重要。 |
○ | 農場段階での衛生管理の徹底やHACCP手法の導入によって効果が上がってきているサルモネラ対策については、その重要性を踏まえ、今後も継続した取組が必要。 |
○ | 養鶏経営上、鶏ふん処理の対策は重要であり、環境との調和も必要。家畜排せつ物の利用に当たっては、たい肥利用のほか、燃料としての利用も含め、地域の実情に応じた多様な利活用形態の検討が必要。 |
(その他) | |
○ | 鶏卵に係る情報の発信については、卵を食べるとコレステロールが高くなるといった誤った知識を正していく取り組みが必要。 |
問い合わせ先
生産局 畜産部 食肉鶏卵課
熊谷、國分、春日
TEL 03-3502-8111
(内線4001、4002)
03-3501-3776(夜間直通)