トリインフルエンザ対策の確立及び鶏病研究所の設立についての要望書

社団法人 日本養鶏協会
会長  岩崎充利 殿

トリインフルエンザ対策の確立及び鶏病研究所の設立についての要望書

平成14年3月
社団法人  日本養鶏協会
中部地域協議会
会 長 石田九市



トリインフルエンザ対策の確立及び鶏病研究所の設立についての要望

我が国の養鶏は、鶏卵の自給率が95%を維持し、鶏肉も近年輸入増によって自給率は60%台に止まっていますが、何れも国民の食生活に不可欠な食品としての役割を担っています。
 近年、世界各地においてトリインフルエンザ(家禽ペスト)の発生があり、我が国への侵入を危惧しております。特に1997年12月に香港で発生した家禽ペスト(H、「香港型インフルエンザ」)は人間に感染し致死性を示しました。万一これが我が国に侵入すれば、日本養鶏産業は、昨年9月から甚大な被害を来しているBSE問題と同様な事態になることを強く懸念するものであります。ここにトリインフルエンザ(家禽ペスト)対策の早急な確立を要望する次第であります。
 日本養鶏産業は鶏病と戦い克服しつつ今日に至っていますが、依然として各種伝染病があり、全く予断を許さない状況にあって、これら鶏病に対する防疫衛生の研究は益々重要であります。かつて民間の要望で岐阜県関市に農林水産省家畜衛生試験場(現 独立行政法人 動物衛生研究所)鶏病支場が設置されていましたが、残念ながら平成5年に閉場となりました。爾来、我が国の鶏病研究が減退しており、日本養鶏産業及び国民の生命を守る上で鶏病研究所の早期復活を要望するところであります。
 当協会は、安全安心な鶏卵鶏肉を生産供給する特命を遂行すべく最大の努力をしてまいりますが、我が国の養鶏産業の安定的発展と国民の生命を守るために次の事項のご配慮をお願い申し上げます。





1. トリインフルエンザ(家禽ペスト)の我が国への侵入を防止する検疫等の万全の対策を、早急に確立することをお願いする。

2. 今後、当当該疾病が発生した場合の具体的対応策、養鶏経営維持のための防疫互助基金制度等の支援対策を確立することをお願いする。

3. 鶏病研究所を設置して鶏病研究体制の一段の整備強化をお願いする。



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