魚粉の検査結果と今後の対応について

魚粉の検査結果と今後の対応について
  1. 魚粉工場の検査結果について

    (1) 魚粉の製造工場に対する立入検査(平成13年12月17日から14年1月18日まで実施)において収去した魚粉(13年12月17日以前に収去したものを一部含む)をPCR法等により分析した結果、検査した魚粉工場の19%(107工場中20工場)から、ほ乳動物由来のたん白質が検出された。
       
    (2) 立入検査時の確認状況によれば、該当する工場が魚あら、水産加工残さのほか原料の一部として飲食店等から回収さらた残さを使用しており、検出されたほ乳動物たん白質は、現時点では、これら食品から派生する残さに由来するものであると考えられる。分析手法は、非常に感度の高いPCR法等であるため、食品等の残さ中にはほ乳動物由来たん白質がわずかに含まれていても、検出されることとなる。
       
    (3) したがって、この場合のBSEのリスクはないと考えられるが、念のために、肥飼料検査所が、当該工場に再度立入検査を実施して、水産加工残さや食品残さ等の内容・製造過程等の確認等を実施することとしている。



  2. 今後の対応について

  3. (1) 食品残さ由来のたん白質は、リサイクルを推進する観点等から、豚・鶏用に限って利用を認めているところである。現時点では、魚粉は魚あら等魚介類のたん白質のみが含まれるもの(純粋魚粉)と、魚介類以外の食品残さ等を含むもの(混入魚粉)が、分別されないままに同じ「魚粉」として流通している状況にある。
       
    (2) こういった状況を踏まえ、飼料製造における魚粉の適正な使用を確保する観点から、念のための措置として、必要な仕組みを整備するまでの間、牛用飼料(飼料向け魚粉の2%を使用)については魚粉を用いた製造・出荷を一時停止するよう、関係団体等に対して要請する。

(注)検査手法

  • PCR法
    (Polymerase Chain Reaction)
    DNAを10万~100万倍に増幅させ、ほ乳動物に特有のDNAを検出する方法。

  • エライザ法(酵素免疫検定法)
    (ELISA,Enzyme-Linked Immunosorbent Assay)
    特定の動物種のたん白質と特異的に反応する抗体を用いて、試料中の特定の動物由来たん白質を検出する方法。
    BSEの異常プリオンの検出を行うELISAとは異なり、畜種判別を目的としたELISAキットである。

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