茨城県の移動制限区域内におけるH5亜型のA型インフルエンザウイルス抗体陽性農場の確認について
プレスリリース
平成17年7月10日
農林水産省
茨城県の移動制限区域内におけるH5亜型のA型インフルエンザウイルス抗体陽性農場の確認について
1.農場の概要
茨城県坂東市、採卵鶏飼養農場(飼養羽数:約8千羽)
2.経 緯
6月26日に茨城県において確認された高病原性鳥インフルエンザ(弱毒タイプ)の発生を受け、移動制限区域内の12農場を対象に清浄性確認のための検査を茨城県で実施していたところ、7月9日に1農場の1鶏舎の検体でA型インフルエンザウイルスの抗体陽性を疑う所見が見られた。
このため、同日、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構動物衛生研究所において、H亜型の検査を開始し、本日H5亜型に対する抗体であることが確認された。
また、茨城県においてウイルス遺伝子検出検査(PCR検査)を実施していたところ、ウイルス遺伝子も検出された。
なお、この他の11農場については、A型インフルエンザウイルス抗体は陰性となっており、引き続きウイルス分離検査を継続中である。
3.防疫対応
(1) 今回のケースについて家きん疾病小委員会の委員に照会したところ、 以下の意見があった。
ア 当該農場についてはH5亜型に対する抗体が確認されたことに加え、PCR検査陽性となっていることから発生農場として取扱い、PCR検査で陽性が確認された5羽については患畜とし、残りの飼養鶏については疑似患畜として、全飼養鶏を殺処分することが望ましい。
イ 移動制限については、当該農場が区域の中心付近に所在(6月26日に確認された農場から約1,250mの距離)することから移動制限区域の見直しを行う必要はないが、発生農場として取扱うことから移動制限期間の起算日は当該農場の防疫措置の完了日とすることが適当。
(2) 今後、茨城県においては、家畜伝染病予防法及び本病に関する特定家畜伝染病防疫指針に基づき防疫措置を講じることとしている。
【報道機関へのお願い】
○ 現場での取材は、本病のまん延を引き起すおそれもあることから、厳に慎むようお願いします。
○ 今後とも、本病に関する情報提供に努めますので、生産者等の関係者や消費者が根拠のない噂などにより混乱することがないよう、ご協力をお願いします。
○ 現在とられている防疫措置はいずれも鶏への本病のまん延を防ぐためのものです。
○ 鶏卵、鶏肉を食べることにより、鳥インフルエンザウイルスが人に感染することは世界的にも報告されていません。
○ 国内で鳥インフルエンザが発生したからといって、直ちに家庭等で飼育している鳥が感染するということはありません。
問い合わせ先
農林水産省消費・安全局衛生管理課
TEL:03-3502-8111(代表)
担当:小原(内線 3202)、石川(内線 3223)
03-3502-8206(直通)、03-3502-8292(直通)