第3回養鶏問題懇談会の概要について

プレスリリース

平成16年11月19日
農林水産省生産局

第3回養鶏問題懇談会の概要について

下記のとおり、第3回養鶏問題懇談会が開催されました。



1. 日時
  平成16年11月18日(火) 13:30~16:00

2. 場所
  東京都千代田区霞ヶ関1-3-1
   経済産業省別館10階1014号会議室

3.  出席者
  委員:別紙のとおり

4. 議事概要
   事務局より配付資料の説明が行われた後、意見交換が行われました。委員からの主な発言は以下のとおりでした。
 
【鶏卵・鶏肉の需給動向】
 国産の鶏肉供給は生鮮品が大半を占めており、今後は、鶏肉加工調整品(高付価値製品)分野での国産化努力が望まれる。
 消費者の多くが国産鶏肉を志向しているとの各種調査結果があることから、外食・中食にも食材の原産地表示が行われれば、鶏肉の自給率が相当程度回復することも可能ではないか。

【養鶏経営の動向・経営の安定】
(養鶏経営の動向)
 鶏卵の自給率は96%であり、高いと言われているが、卵を原料に使った加工品の形での輸入が増えていることも考慮すべきではないか。
(養鶏経営の安定)
 養鶏経営安定のため、鶏卵価格安定基金と配合資料価格安定基金は継続して実施する必要。
 養鶏はこれまで、農業全体の中でも補助金が少ない分野でありながら、生産者の懸命な努力でやってきたことを国民に知ってもらう必要。

【国際化に対応しうる生産・流通体制の構築】(生産性の向上、生産物の高付加価値化等)
(加工・流通・販売コストの低減・合理化)
 最近、卵の卸売価格が上がっているが、スーパーの目玉商品である 卵の小売価格はそれほど高くなっていない。生産コストを反映した適正な価格で売ることを求められないものか。
(養鶏経営における担い手育成)
 養鶏は既に相当程度の構造改革が進んでいる。大規模生産者と中小規模生産者がそれぞれのやり方(経営方向)で進んでいるので、今のような共存した姿のまま推進することが適当。

【安心・安全の確保】
(トレーサビリティ、表示適正化)
 本懇談会の議論を契機に、生産者団体や流通団体で構成する鶏卵企画取引協議会が鶏卵取引規格についての検討に着手し、今後、半年から1年かけて鶏卵の表示のあり方を検討する予定。
(消費者の視点に立った的確な情報提供、食育の推進)
 卵も鶏肉もPRが不足している。卵の栄養やコレステロールについての正しい知識、保存方法など、卵や鶏肉の良さや正しい知識をもっと国民に知ってもらうよう、より具体的に検討すべき。
 ゼロリスクはあり得ない、食べ物について安全を言い過ぎたり、求めすぎている。これからは、リスクを開示して、消費者にリスクの部分もしっかりと伝えて理解してもらわないと日本の食文化が壊れるのではないか。

【疾病の発生予防と衛生管理水準の向上】
 家畜伝染病予防法が改正され、農家が衛生管理を徹底しても、疾病が出てしまえば農家の管理が悪いことになってしまう。農家が胸を張って経営していけるような環境整備をお願いしたい。
 インフルエンザ対策では、大量発生した場合の鶏や糞の処理が大変になる。埋却したものがどうなるのか、焼却処理など処理方法については、それぞれ県での対応は難しいので、国が主体で研究・検討してもらいたい。

【報告書の構成等】
 現在、鳥インフルエンザが大きな問題となっていることから、報告書に項目の一つとして取り上げ、まとめることが必要ではないか。
 鳥インフルエンザのように、生産者、流通業界及び行政が協力して一体として取り組むものと、経営の自己責任として生産者や業界が取り組むべきものを明確にして報告書に記載するべきではないか。

【その他】
 日本食鳥協会から、タイにおいて実施した現地の生産者・輸出業者との意見交換及び関税撤廃反対の街頭要請活動についての報告があった。

問い合わせ先
生産局 畜産部 食肉鶏卵課

熊谷、春日
TEL 03-3502-8111
  (内線4001、4002)  03-3501-3776(夜間直通)




[ 別紙 ] 養鶏問題懇談会委員出席者名簿

このページの先頭へ

前のページ