鶏病の基礎知識について(情報)

平成16年3月1日

各都道府県養鶏協会
(社)日本養鶏協会理事・監事
(社)日本養鶏協会中央会員団体
日本鶏卵生産者協会理事・監事
日本鶏卵生産者協会会員
あて

社団法人 日本養鶏協会
事 務 局
日本鶏卵生産者協会
事 務 局

鶏病の基礎知識について(情報)


前略
 今般、京都府下において国内第3例目となる高病原性鳥インフルエンザの発生がみられたところであります。
 本件についての生産者側のインタビュー等によるマスコミ報道において、(1)腸炎を疑った、又は(2)特に鳥インフルエンザを疑う病変がなかった との発言があります。
 つきましては、関係者の皆様に伝染病について以下の点について再確認とご理解をお願い致します。

1. 伝染病(感染症)は、一般にその病勢の展開から、急性、亜急性、慢性に分類され、剖検においてもその病勢に応じた病変がみられることとなります。
   
2. しかし、特に、極めて重度の急性伝染病においては必ずしもこの分類とは異なり、殆んど病変がみられない、急性の場合よりも病勢が厳しい甚急性とするタイプがあります。
   
3. 本来、病変は病原体であるウイルス等による感染攻撃に対して、鶏等の生体側が防禦のために反応し、その結果が病変の形となるものであります。
   
4. 従って、甚急性の型にあっては病勢が極めて激しいため、鶏等の生体側の反応が間に合わず、防禦反応としての剖検上の病変を形成する余裕がないためです。このため、(感染)抗体も殆んど形成されないため抗体検査でも検出できません。

以上のこと等から、病変の有無に関わらず2月28日付で皆様に要請したとおり、近隣及び自農場において鶏に異常又は死亡率が異常に高いとの情報を得た場合には、専門的な診断を必要とするため最寄りの家畜保健所に相談又は連絡する等の徹底につき、再度のご指導及びご協力につきお願いいたします。

以上



このページの先頭へ

前のページ