食料・農業・農村政策審議会消費・安全分科会家畜衛生部会
第28回家きん疾病小委員会の概要について
食料・農業・農村政策審議会消費・安全分科会家畜衛生部会
第28回家きん疾病小委員会(8月1日)
(概要)
1 野鳥における高病原性鳥インフルエンザの確認等を踏まえた今後の防疫対応について
(1)これまでの対応
ア 環境省が感染経路等調査ワーキンググループで検討している野鳥におけるサーベイランスについて、事務局からハクチョウにおいて確認された高病原性鳥インフルエンザに対する防疫対応等について説明。
イ 委員からは次のような意見があった。
・家きんへの感染防止対策を的確に実施するためには、種の異なる野鳥の感染リスクを評価し、効果的なサーベイランスを構築することが重要である。
・死亡野鳥を対象に行うパッシブサーベイランスについては、都道府県の環境部局における実施体制や手順を明確にした上で、都道府県の家畜保健衛生所等による検査の協力体制を検討する必要がある。なお、検査協力にあたっては、家畜防疫業務に支障のないよう配慮する必要がある。
(2)防疫体制の強化
ア 事務局から、本病に対する感染リスクや鶏へのまん延防止等の観点から①ダチョウ、きじ、ホロホロ鳥の家畜伝染病予防法の対象家畜への追加を検討すること、②報告徴求・モニタリングの対象農場数の拡大等を行うこと、③野鳥等で本病が確認された時の家きんにおける発生予防対策を明確にすること等について説明。
イ 委員からは次のような意見があった。
・本病の発生予防対策を徹底するとともに、発生時の防疫対策を迅速かつ的確に実施する上で、家畜伝染病予防法への対象家畜の追加の検討、報告徴求やモニタリングによる早期発見・早期通報等の危機管理体制を強化することは、極めて有効である。
・今般の野鳥における本病の確認を踏まえて実施した、家きん飼養者への立入指導等の措置を予め明確にすることは適切である。
○ 今後、さらに、本病が確認された場合の防疫措置等について、具体的な対策等を整理し、同委員会で引き続き検討することとなった。
2 その他
・先般の韓国における本病の発生を踏まえ、今後とも同国における野鳥や家きんにおける本病の発生状況を確認するとともに、情報交換を密接に行っていく必要がある。