サルモネラ報道発表内容に係る申し入れ

平成18年9月22日

社団法人 日本卵業協会
会長 寺西 孝年

社団法人 日本種鶏孵卵協会
会長 新延 修

全国鶏卵販売農業協同組合連合会
会長 池田 隆政

全国農業協同組合連合会

日本養鶏農業協同組合連合会
会長 末永 秀昭

協同組合 日本飼料工業会
会長 村井 弘一

全国養鶏経営者会議
会長 石澤 直士

日本成鶏処理流通協議会
会長 宮本 一彦

日本鶏卵生産者協会
会長 梅原 宏保

(代表)社団法人 日本養鶏協会
会長 梅原 宏保

サルモネラ報道発表内容に係る申し入れ

  謹啓

 日頃より本会はじめ我が国養鶏産業につきご理解・ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて、今般、(社)日本養鶏協会が実施した「平成16年度サルモネラ等感染実態調査」報告書に係る記事が貴紙の9月15日付け朝刊の一面トップに掲載されたところであります。
 しかしながら本件に係る報道の結果、全国の養鶏関係者及び流通関係者に大きな混乱が生じており、一般消費者に対して鶏卵について大きな不安感を招来しかねないこと及び下記の事由等から、相互理解を深めるため掲載記事内容を中心とした両者間の話し合いの場を設けることについて申し入れます。






1.サルモネラ食中毒について
(1) サルモネラには2,500種以上の種類があり、サルモネラ食中毒の大部分はこの内の1つサルモネラ・エンテリティデス(S.e)によるものであること。
(2) 今般の実態調査においては、問題とされるS.e菌は1事例のみであり、この分離事例については鶏舎内塵埃からのものであり、鶏及び鶏卵から分離されたものではないこと
 
2.養鶏関係者としての取組み状況
(1) 市販鶏卵におけるサルモネラ・エンテリティデス(S.e)の汚染率は0.03%(注)とされているが、サルモネラ食中毒の発生事例においては鶏卵との関係に言及される事例が多い実態にあること。

注:

平成10年7月21日付け、食品衛生調査会委員長 寺田雅昭から厚生大臣(当時)あて報告「卵によるサルモネラ食中毒の発生防止について」による
(2) このため、養鶏生産者としては多年に亘りサルモネラ対策に取組んでおり、これら等によりサルモネラ食中毒の発生例は以下の通り明らかに減少傾向にあること。
注: 年次別サルモネラ食中毒発生事例(事件数)の推移
 

平成10年

11年

12年

13年

14年

15年

16年

17年

2,620

2,356

1,783

361

465

350

225

144

       資料:厚生労働省ホームページより

(3) 生産者団体としては更に一層のサルモネラ対策の強化を推進するための技術マニュアル作成するため今回の実態調査を実施したものであり、この結果を踏まえ、『鶏卵生産におけるサルモネラ汚染防止について「サルモネラ感染防止マニュアル」』を作成し、既に2,500部以上を全国配布し、養鶏生産者の啓発活動を推進中の現況にあること。
(4) 更に、当該実態調査を踏まえ現在、サルモネラ食中毒対策のための消費者向け及び生産者向けの啓発用パンフレット策定の作業中にあること。
 
3. 従って、報道に当っては一般消費者の理解可能な水準に併せたサルモネラ食中毒の実態、及び生産者団体の取組み等についてご理解頂き公正な報道を願いたいこと。


謹白


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